「農業変革を通じた栄養改善のための分野別政策借款」署名式
8月16日,宮下大使とンダギジマナ(Uzziel NDAGIJIMANA)財務・経済計画大臣との間で,「農業変革を通じた栄養改善のための分野別政策借款」の円借款の供与(供与限度額100億円)に関する交換公文(Exchange of Notes:E/N)への署名が行われました。また,丸尾JICAルワンダ事務所長と同大臣の間で,円借款貸付事業の契約(Loan Agreement: L/A)への調印も行われました。
交換公文に署名を行う宮下大使とンダギジマナ大臣
この協力は,政策対話及び財政支援を通じて栄養改善における優先順位の高い政策等の実行を支援することにより,栄養価の高い食料の安定的な供給,アクセスの改善及び摂取の促進を図ることで,経済の安定及び社会開発の促進に寄与するものです。
署名を終えた宮下大使とンダギジマナ大臣(JICAルワンダ事務所 提供)
ンダギジマナ財務・経済計画大臣は,「本日署名する『農業変革を通じた栄養改善のための分野別政策借款』は,『ルスモ-カヨンザ区間道路改良計画』及び『ンゴマ-ラミロ区間道路改良計画』に続く3つ目の円借款かつ初めての政策借款となる。これらの円借款は,金利が0.01%で,返済期間は40年である。日本とは,主に道路,エネルギー,水・衛生,及び農業分野で,強固な協力関係にあり,質の高い日本の支援に感謝申し上げる。」と述べました。
宮下大使は,「本日署名した円借款は,ルワンダに対する初の政策借款である。政策借款が供与されるということは,ルワンダのガバナンスの良さと財政規律の良さが評価されたことの成果である。政策借款は,供与先の政府の能力が厳しく審査されるものであり,日本が政策借款を供与している国はアフリカの中ではごく僅かである。その1か国にルワンダが選ばれたことをうれしく思う。本事業は,ルワンダの栄養状況の効果的な改善を目指すものであり,発育障害(stuning)削減に向けた,ルワンダ政府の取組に日本政府として支援できることを喜ばしく思う。」と述べました。
集合写真(JICAルワンダ事務所 提供)
ルワンダでは,5歳未満の発育阻害(stunting)の比率は他のサブサハラアフリカ諸国の平均値よりも高く,発育阻害の状況改善のために更なる努力が求められています。この協力を通じて,食料及び栄養の安全保障の強化を図り,ルワンダの栄養改善に貢献することが期待されます。