令和4年度第1回メディア向けプレスツアーを行いました

令和4年8月4日
ガサボ変電所を視察する 今井大使と丸尾JICA所長
プレスの取材に応える今井大使
2022年7月20日,現地メディア向けプレスツアーを実施し、新聞・テレビ6社10名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。プレス一行は、首都キガリのガサボを訪れ、プロジェクト名(無償資金協力:「第三次変電及び配電網整備計画」)の視察を行いました。
 
このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、ルワンダの政府関係者のみならず国民への情報発信を強化するためのものです。

変電・配電設備の整備で、首都キガリの停電が減少

ガサボ変電所
ルワンダでは、近年8%程度の経済成長率を背景に、首都キガリを中心に急速に電力需要が増加しています。しかし、変電・配電設備が十分でないことから、送電ロスが発生するなど、不安定な電力供給が人々の生活に支障をきたしています。2022年6月現在では、ルワンダ国内における電気へのアクセス率は73%(22%はソーラー等)にとどまっているため、変電及び配電網の整備を通じて、安定した電力供給がされることが必要でした。
 
これらの課題に対応するため、この計画を通じて、新たにガソギ変電所の建設、そして送電線と配電線が合わせて約20.3km整備され、変電所の容量が3倍に、送電端電力量が6倍になり、安定した電力が供給されるようになります。
 
プレス一行は、無償資金協力「第三次変電及び配電網整備計画」を通じて建設されたガサボ変電所と送配電網を視察しました。邦人コンサルトから説明を受けながら、変電所内のコントロール室や配電、送電線を実際に見て回りました。プレスは、電力供給やエネルギー分野に関する日本の支援について熱心に取材をしていました。
 
熱心に写真撮影をするメディア
変電所の概要を取材中のメディア
アーネスト・ンサビマナ インフラ大臣は、「新たな変電所の建設は停電を減少させるものであり、日本の貢献に感謝する。現在は、ルワンダの全人口の内72%が電力へアクセスできる。しかし、ルワンダ政府は2024年までに人口の100%が電力にアクセスできるよう目指しており、日本を含めた支援は、エネルギー分野における目標達成に重要である。」と述べました。
 
また、今井大使は、「今年は日本とルワンダの友好60周年にあたり、エネルギー分野における協力関係を示すことができ、大変嬉しく思う。この配電網はキガリ市全体を網羅しており、昨今、上昇している電力需要に十分対応できるようになる。また、この計画は経済発展だけでなく、教育、保健、福祉の向上にも貢献し、キガリ市の社会経済発展を促進するものである。」と述べました。
 
プレスツアー後、各紙・テレビでは次々と日本の開発協力の取り組みが報道され、ルワンダの包括的な発展に繋がる日本の支援に関するルワンダ国民の理解もより一層深まったと思われます。