令和5年度メディア向けプレスツアーを行いました

令和5年6月9日
水道施設に関する説明を受ける一行
プレスの取材に応える福島大使
2023年6月6日、現地メディア向けにプレスツアーを実施しました。当日はルワンダ国内の新聞・テレビ7社12名のジャーナリストとカメラマン、インフラ省次官、キガリ市副市長、ルワンダ水・衛生公社(WASAC)代表等が参加しました。キガリ市において、無償資金協力「キガリ市ンゾベ-ノトラ間送水幹線強化計画」及び技術協力「キガリ市水道事業体運営改善プロジェクト」の視察を行いました。
 
このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、ルワンダの政府関係者のみならず国民への情報発信を強化するためのものです。
 

人々の生活の基礎となる水分野への協力

浄化された水を試飲する一行
コントラクターの方々の説明を受ける一行
ルルワンダ政府は2024年までに給水率100%を達成することを目標としています。しかし、ルワンダの国土は起伏に富み、丘陵地が多いため、送水・配水網等のインフラ整備が課題となっています。

また、都市部においては、浄水場で作られた水の内、漏水等の原因で水道料金徴収に繋がらない水(無収水)の割合が高く、首都キガリ市では約40%となっています。この漏水の理由としては、起伏が激しい地形が原因となり、異常に高い水圧がかかる配水区間の点在や配水管の老朽化が挙げられます。
 
これらの課題に対応するため、日本はWASACに対し技術協力を通じて、無収水対策や財務管理、効率的な施設の運営、維持管理能力強化を支援しています。加えて、無償資金協力を通じて、漏水対策や適切な水圧管理をするために、水道施設整備を支援しています。日本はこれらの支援を通じ、ルワンダ国民への安定的な水供給及び生活環境の改善を目指しています。
 
プレス一行は、無償資金協力「キガリ市ンゾベ-ノトラ間送水幹線強化計画」及び技術協力「キガリ市水道事業体運営改善プロジェクト」を通じて整備した山の斜面に伸びる送水管やノトラ配水池の施設を視察しました。WASACの職員から説明を受けながら、送水管や貯水タンク等を見学し、水の浄化プロセスや浄化された水がどのように地域に配水されるか等に関して理解を深めました。プレスは、WASACが日本の協力から学んだ施設の維持、管理方法や水道施設について熱心に取材していました。
熱心にインタビューをするメディア
水道施設を取材中のメディア
ムパブワナマグル副市長は、「水は人々の日常における必需品である。キガリ市はアフリカにおいて一番早く都市化が進んでいる都市の一つであり、水分野における日本の協力はとても重要だと承知している。日本の皆さんと日本政府に感謝申し上げる。」と述べました。
 
アビマナ・インフラ省次官は、「水分野における日本の協力は、ルワンダにとって多大な貢献となっている。我々が直面していた課題は、送水管の細さが原因による各世帯への非効率な送水であった。しかし日本の協力のおかげで、送水管は拡大され、ノトラ配水池までの送水量は大きく改善された。支援してくださった日本の皆様、案件に従事している企業や専門家の方々に感謝。」と述べました。
 
また、福島大使は、「水分野は日本の協力における重点分野の一つであり、無償資金協力及び技術協力を通じた支援を行っている。専門知識や技術を活かした邦人専門家の活躍や地方における日本NGO及びJICA海外協力隊が住民や地方政府とともに協力し、ルワンダの人々の水等サービスへのアクセス改善に向けて活動している。水分野で活躍するルワンダ及び日本の方々に感謝するとともに、ルワンダの人々のさらなる健康を願う。」と述べました。
 
プレスツアー後、各紙・テレビでは次々と日本の開発協力の取り組みが報道され、ルワンダの包括的な発展に繋がる日本の支援に関するルワンダ国民の理解を深める一助となりました。