【感染症情報】マラリアに関する注意喚起

令和6年12月20日
 ルワンダはマラリアの流行地域です。現在、首都キガリにおいても、在留邦人を含め、多くのマラリア感染者が発生しています。特にマラリア原虫を媒介するハマダラカの活動が活発な夕方から夜間はできるだけ肌の露出を控えた服装を心掛け、虫除けスプレーや就寝時に蚊帳を使用するなど、十分な防蚊対策をとることが推奨されます。
 マラリアは、潜伏期間が約1週間から4週間程度とされており、1週間過ぎに発症する例が多くなっています。突然の発熱や強い悪寒、頭痛、倦怠感、嘔吐や下痢などの消化器症状が出た場合には、早急にお近くの医療機関で受診するようにして下さい。
 ルワンダに滞在中の方々、或いはルワンダ渡航をご検討中の方々におかれましては、以下に記載する注意点等をご一読いただけますと幸いです。感染された場合には、当館領事班((電話)+250(0)788385404 (メール)rwanda-consul@kq.mofa.go.jp)までご一報いただきますようお願い申し上げます。

生活上の注意点

 マラリアは、マラリア原虫を有するハマダラカ(蚊)に刺されることで発症します。予防接種はなく、マラリア予防のためには蚊に刺されないようにすることが最も基本的な予防策となります。ハマダラカは夕方から明け方にかけて吸血行動をとるので、夜間は不要な外出を控え、夜間の外出の際には長ズボン靴下着用、肌の露出する部分は虫除けスプレーを使用してください。
 また、自宅では夜間は網戸あるいは窓を閉めるようにしてください。部屋の中に蚊を殺す蚊取り用品を使用することも効果はありますが、最近は殺虫剤成分に耐性のある蚊が増加しているため、外から屋内に蚊を入れないことが重要です。また蚊が入ってきやすい気密性の低い建物では就寝時は蚊帳を使うこともご検討ください。お子様がいる家庭では大人の方が注意を払うようにしてください。

予防のための医薬品など

 特にマラリアの感染率が高いとされる地方へのご出張や周囲のコミュニティーで流行がある場合には、抗マラリア薬を服用することも一案です。渡航の前には、流行地に入る1日前から服用する必要があります。薬によって副作用は異なりますが、よく使用されるマラロンで最も起こりやすい副作用は、吐き気や食欲低下です。なお、抗マラリア薬を予防的に内服することで発症の可能性を低下させることはできますが、100%予防することは不可能です。
 虫除けスプレーはDEET30%(虫除け成分濃度が高い物)の製品が望ましいです。

マラリアの症状

 蚊に刺されてから発症するまでの潜伏期間は約1週間から4週間程度です。アフリカでは症状の重い熱帯熱マラリア(別名:悪性マラリア)が多くを占めており、主な症状は突然の発熱や強い悪寒、また頭痛や倦怠感です。嘔吐や下痢などの消化器症状を伴うこともあります。治療が遅れると命に関わるため、高熱が出たら迷うことなく、ただちに最寄りの医療機関を受診してください。
 潜伏期間の関係で、マラリア流行地を離れて1ヶ月以内に発熱が認められた場合は、マラリアの可能性を想定し、医療機関を受診した際にはマラリア汚染地域に滞在していた旨を必ず医師に伝えてください。日本でマラリア診療が可能な日本の医療機関は日本渡航医学会のホームページを参考にしてください。