開発協力プレスツアー「土のう技術による道路舗装現場の視察」

令和元年6月27日
歌いながら土のうを20回たたく
宮下大使とルシリバナ副郡長が土のう技術を用いた道路舗装を体験
6月20日,宮下大使は,南部県ルハンゴ郡にある日本の土のう技術による道路舗装現場を現地メディアとともに視察しました。日本のNPO道普請人は,ルワンダにおいて,「若者の持続的な雇用創出に向けた現地資材を活用した労働集約型未舗装道路整備事業(第2期)」を実施しており,日本政府は,日本NPO連携無償資金協力として,約2900万円の支援を行っています。同事業は,ルワンダの若者に対して,土のう技術を移転し,その後起業支援を行うことで,地方の支線道路の改善だけでなく,若者の雇用創出を目指すものです。

一行は,まず,ルハンゴ郡庁を訪問しました。ルシリバナ副郡長から,「日本がルハンゴ郡の農家を始め,現地の人々を巻き込み支援していただき感謝しており,同事業を皮切りに,今度とも日本とともに歩んでいきたい。」旨発言がありました。それに対して,宮下大使より,「多くの関係者による温かい歓迎やおもてなしに感謝したい。同事業は2016年から始まっており,第1フェーズの168名に続き,第2フェーズには200名の若者に職業訓練の機会を提供している。元来,日本の台風などの災害時の防波堤として活用されてきた土のう技術が,道普請人の「発想の転換」により,道路の補修技術として確立した。ルワンダでは,ここルハンゴ郡だけでなく,今後ルワンダ中に広がっていき,土のう技術により修復された道路が多くの人の役に立てば幸いである。」と述べました。

その後,道路補修現場を視察しました。現場では,ボランティアを含めた多くの若者が自分たちの道路を自ら直したいと,歌に合わせて土のうを押し固める作業を行っていました。

ルワンダ政府は,2024年までの7か年国家変革戦略の中で,7年間で150万人,年間20万人の非農業雇用を生み出すことを目標としています。本事業により,道路が整備されることで,農作物の運搬などが改善し,経済効果が期待されるだけでなく,若者の雇用の創出にもつながることが期待されます。

プレスツアー参加者の集合写真