現地メディア向けプレスツアーを行いました

令和4年3月8日
2022年1月26日及び2月16日、現地メディア向けプレスツアーを実施し、新聞・テレビ7社から約10名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、ルワンダの政府関係者、知識層及びルワンダ国民への情報発信を強化するためのものです。
プレス一行は、北部県ムサンゼ郡(1月26日)及び東部県ルワマガナ郡(2月16日)を訪れ、JICAの技術協力プロジェクトの視察を行いました。

第1回プレスツアー: イノベーション・センターが若者の技術習得や雇用促進を応援

イノベーション・センター開所式でテープカットを行う今井大使
イノベーション・センターで製作された記念品を贈呈され、メディアの撮影に応じる様子
1月26日は、技術協力「ICTイノベーションエコシステム強化プロジェクト」を通じて開設されたムサンゼ・イノベーション・センターの視察を行いました。
同センターには地元の起業家たちが利用することのできる3Dプリンター、レーザーカッター等が備えられており、ムサンゼにおけるイノベーション分野の発展とともに、同分野に地域の若者をさらに引きつけることが期待されています。
この日は、同イノベーション・センターの開設式が行われました。開設式において、今井大使は、「日本とルワンダはともに資源が豊富ではなく、国の発展のためには人的資源が重要である点が共通している。ルワンダ国内におけるイノベーション・センター設置支援は、国の発展を担う人材の育成を目指したものでもある」と述べました。また、メディアからのインタビューに答えた利用者の若者からは、「同センターでは、イノベーターが夢を実現するために必要な先進技術を習得することができる」という声が聞かれました。

第2回プレスツアー:灌漑施設整備と能力強化プロジェクトで農家の生産性・収入が向上

メディアとともに視察を行う今井大使と日本人専門家
灌漑施設のそばに設置された、日本からの支援を示す看板を撮影するメディア
2月16日は、技術協力「灌漑水管理能力向上プロジェクト」の視察を行いました。
同プロジェクトでは、農民主体で運営される灌漑水利組合を強化することにより、農家の生産性の向上を目指しています。ルワマガナ郡は、同プロジェクトに加えて無償資金協力「ルワマガナ郡灌漑施設改修計画」を実施したサイトでもあり、施設整備及び灌漑水管理能力強化という、ハード・ソフト両面における支援の相乗効果が期待されています。
プレスツアー中、メディアのインタビューに答えた農民からは、「灌漑用水を管理する方法を学んだことで、生産量が増え、自給農家から商業農家になることができた」といった声が聞かれました。また、今井大使は、同じくメディアからのインタビューに答え、「灌漑用水にアクセスのなかった農民たちが、農業生産性を改善して収入を増やし、モチベーションの向上にも繋げているほか、地元自治体の財政負担を軽減することにも繋がっている。本プロジェクトは、農業分野における官民連携の好事例と言える」と述べました。
両プレスツアー後、新聞、オンライメディア、テレビで次々と我が国開発協力の取り組みが報道され、ICTや農業といった異なる分野で、インフラ整備のようなハード面から能力強化のようなソフト面に至るまで、様々なアプローチで協力を行っている日本の取り組みが大々的に取り上げられました。多くの一般市民が目にする新聞・オンラインメディアで開発協力事業が取り上げられることで、ルワンダ国民の我が国開発協力事業への理解もより一層深まったのではないかと思います。